それでは、「音素」がどういうものか理解した上で、日本語とドイツ語の特徴を比べてみましょう。
日本語の母音は5種類、子音14種類、
その他4種類(※定義によって若干変動)、
計23種類というシンプルさです。
これは他の言語に比べると少なめです。
対してドイツ語は・・・
母音が12種類、子音は31種類
(※これも定義によって変動ありますが)
計 43 種 類 で す…!
これを見て「発音が難しい言語なんだな」と構えないでくださいね。
なぜならば、
日本人が義務教育から学んでいる英語も、音素の数は同じくらい(※英語の方が若干多い)だからです。
日本語の音素が少ないだけなのです。
ですから、外国語を学び始める時は是非、知らない音がたくさんあるのだという事をきちんと理解して下さい。
その上で音の違いに注意して発音を学びましょう。
日本語をドイツ語と比較すると、大きく違う点は以下の通りです。
日本語の子音は常に母音とセットで発音されます。
(小さい「っ」(「促音」といいます)や「ん」を表すNは例外です。)
日本人にとっては当たり前の感覚なので、外国語を発音するときにも子音の後にはつい母音を入れてしまう事が多いでしょう。
ですので外国語を学ぶときには注意が必要です。
「文字の読み方」を勉強する時に、子音のみの発音をよく頭に入れておくなどして気をつけて下さい。
上記に対して、ドイツ語の特徴は以下の通りです。
「ドイツ語は子音が多い」というイメージがあります。
実際子音は多いのですが、それに加えて単語の中に含まれる子音の数が多いため、
「ドイツ語のイメージ=子音が多い響き」となっているのだと思います。
子音がたくさんあるのに母音が少ない単語も多くあります。
例えば「pflegt」(pflegenの三人称単数形)のように、
1つの単語の中に子音が3つあって母音は一つだけ、というケースです。
この場合は真ん中の「le」だけが「れ」のように母音とセットになりますが
最初の「pf」と「gt」は子音だけで発音する部分なのです。
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